2023年04月21日
2023年 第15週(4月10日~4月16日)
■インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症に関する情報
~新型コロナウイルス感染症~
兵庫県内の新型コロナウイルス新規感染者数は今週 1,870 人(先週 1,940 人)で、先週から横ばいとなっています。
年齢別においては、50 歳代が 17%と最も多く、40 歳代が 14%、20 歳代及び 30 歳代が各々13%となっています。
ただ、全国的には増加傾向であることから、今後も基本的な感染症対策をお願いします。
~インフルエンザ~
定点あたり患者数は、今週 1.49 人(先週 1.79 人)と減少しました。
直近の 5 週間に県内の定点医療機関から報告された患者 3,404 人の年齢分布では、5~9 歳が 40%、0~4 歳が 25%で、15 歳未満が全体の 83%を占めています。
また、当研究所では今シーズン、県内の患者からAH3 亜型(A 香港型)85 件、B 型(Victoria 系統)1 件のインフルエンザウイルスを検出しています。
■全数把握感染症
~ダニ媒介感染症(重症熱性血小板減少症候群(SFTS)・つつが虫病)~
今週、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)及びつつが虫病の報告が各々2 人ありました。
両疾病とも、兵庫県内では今年度初めての報告になります。
これらは主に病原体(ウイルスやリケッチア)を保有するダニに咬まれることで感染します。
SFTS は SFTS ウイルスを病原とし、主な症状は発熱、嘔吐下痢などの消化器症状、血小板減少、白血球減少などが認められ、重症化すると死に至ることもあります。
潜伏期間は 6~14 日で、治療薬はなく対症療法となっています。
一方、つつが虫病は病原体(Orientia tsutsugamushi)を保有するツツガムシ(ダニ類)の刺咬により感染します。
主な症状は発熱、発疹、全身のリンパ節の腫脹などです。
潜伏期間は 5~14 日で、治療にはテトラサイクリン系の抗菌薬等が投与されます。
ハイキングや草むらに入る場合は、長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴を着用して肌の露出を少なくする、虫よけスプレーを活用する、帰宅後すぐに入浴し着替えるなどの予防対策が必要です。
また、山野へ入った 2 週間内に発熱や発疹が出た時はすぐに受診し、その時の行動を伝えることが重要です。
【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2023年4月20日更新)